償いのprincess〜2度目の仲間〜《上》
この人達は私のこと知らないのかな?
悪い意味で有名なんだけど。
ていうか本当に誰だろう。
誰だとしても、私には関係ないけど。
「で、何か用ですか?」
「いや、別に?」
金髪の男は緩やかに流れる川を見つめて答えた。
ないんだ…。
「そうですか。」
制服をサブバッグに詰めて立ち上がる。
「さようなら。」
そう言い残して立ち去ろうとした時。
「まて。」
私は犬じゃない。だけど反射的に振り返ってしまった。
「サボるんだったら、ここ来いよ。俺らこの時間帯いつもいるから。」
…
「なんで。」
金髪男は不敵に笑った。
「暇だろ?」
暇だけど…
「まぁ、気が向いたらきます。」
そう、曖昧な返事を残した。
きっぱり断れない自分に腹がたつ。
「あぁ。いつでもこいっ!」
今度こそ、立ち去った。