償いのprincess〜2度目の仲間〜《上》
きっとおじいちゃんの洋服は涙と鼻水て濡れてるだろう。
「…で、一昨日からどこに行ってたんだい?」
おじいちゃんは優しく微笑んだ。
嘘ついてたの…バレてたんだ…
おじいちゃん、もう、感情を押し殺したりしないから。
だから…おじいちゃんも……。
「桜舞っていう族の姫になったの…。昨日まで、倉庫に泊まってたんだ。嘘ついて…ごめんなさい。」
「信頼できる人ができたんだね?よかった……。これでおじいちゃんも天国にいけるよ…」
「何言ってんの!いつか…結婚するまで長生きしてよね!」
「結婚かぁ…美帆の口から初めて出た言葉だ。」
二人で笑いあった。