償いのprincess〜2度目の仲間〜《上》




きっとおじいちゃんの洋服は涙と鼻水て濡れてるだろう。





「…で、一昨日からどこに行ってたんだい?」




おじいちゃんは優しく微笑んだ。




嘘ついてたの…バレてたんだ…




おじいちゃん、もう、感情を押し殺したりしないから。



だから…おじいちゃんも……。





「桜舞っていう族の姫になったの…。昨日まで、倉庫に泊まってたんだ。嘘ついて…ごめんなさい。」








「信頼できる人ができたんだね?よかった……。これでおじいちゃんも天国にいけるよ…」





「何言ってんの!いつか…結婚するまで長生きしてよね!」






「結婚かぁ…美帆の口から初めて出た言葉だ。」



二人で笑いあった。






< 63 / 202 >

この作品をシェア

pagetop