償いのprincess〜2度目の仲間〜《上》





「ミルクティーと、チョコケーキ。」



「かしこまりました。」





ここの店は本当においしい。


でも、見つけにくいところにあるから、みんな気づかない。



もったいないな…





「おまたせしました。」



いつもと変わらない甘い香りが私の心を落ち着かせた。






「おいしい。」



「そうですよね!私もバイト始めて自分で飲んでばっかりで…あはは…」


運んできてくれたお姉さんは愛想良く笑った。



「そうなんですか。私、よくここ来るんですよ。」





「知ってますよ?子供の頃から来てますよね。」






「え?知り合いでしたっけ?」


なんか申し訳ない。




「いえ、でもここ、人気があるわけでもないし…来る人が決まってるんで、ほとんど顔は知ってますよ。」




なるほど。覚えとこ…えっと…

芹沢さん、か。




「そうなんですか!てっきり知り合いかと…」



私は乾いた笑いをする。





こんなに喋ったのは久々かもしれない。




「また、会えたらいいですね。」




「そうですね!」





「では、ごゆっくり。」






感じのいい人。



クラスにはあーゆー人いないな…
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