償いのprincess〜2度目の仲間〜《上》
何か忘れてる気が……
あっ!
「水着忘れた…」
せっかく海に来たのに入れない。
最悪だ…
「えー?じゃあ買いに行こ?」
私の顔をのぞきこんでくる秋。
「い、いいの?」
「だって、美帆がつまんなくなっちゃうでしょ?」
続いて春が言った。
双子さん…優しい。
「ありがとう。」
私はにっこり微笑んだ。
春と秋は私に微笑み返してくれたけど、すぐに怯えたような表情になった。
え、なんで?
後ろから殺気をかんじる。
また…。俊介は……。
私が誰に微笑みかけようが別にいいじゃん!
そこまでしたら双子ちゃんかわいそう!
「え、美帆……?怒ってる?」
秋の口元は震えていた。
春は後ずさっている。
後ろの人に黒い笑みを向けた。
やっぱり俊介…。