麗雪神話~炎の美青年~
「聞いたぞ…ブレイズお前、マグマに落ちたとか? ふん、死んでいればせいせいしたものを」
ブレイズは返す言葉に詰まっているようだ。
ヴァイパも、優しい言葉を言えばさぞ優美だろうにと思ってしまう。
「女、どうしてお前がこんなところにいる」
ヴァイパの隣にいた水の部族アル=リスパの族長候補アヴァが、会話に乱入してきた。
「私はみんなの護衛よ。霧が出た時の対策としてね」
セレイアが澄まして答えると、アヴァはあからさまに嫌そうな顔をした。
「女が護衛など、受け入れられるか。そうだなあ、どうしてもというなら、金を差し出せ。金だよ金。世の中金だからな」
この男は金に目がないのだ。
俗物、と思ったが、声には出さず、そのかわりいーっと唇をゆがめてやった。
「い・や・で・す。正式に依頼されて来ているんだから、ほっといてちょうだい」
その横にいた小太りのビッチィが、ひっとこちらに気づいて息をのんだ。
「ぶ、ブレイズ! ゆ、許してくれ! もうしないから! ひぃぃ――っ!」
マグマの洞窟でセレイアを襲おうとして、第二のブレイズにこてんぱんにのされたのがよほど効いたのだろう。
(まあいい薬よね)
これでビッチィも少しは大人しくなってくれたらよい。
ブレイズは返す言葉に詰まっているようだ。
ヴァイパも、優しい言葉を言えばさぞ優美だろうにと思ってしまう。
「女、どうしてお前がこんなところにいる」
ヴァイパの隣にいた水の部族アル=リスパの族長候補アヴァが、会話に乱入してきた。
「私はみんなの護衛よ。霧が出た時の対策としてね」
セレイアが澄まして答えると、アヴァはあからさまに嫌そうな顔をした。
「女が護衛など、受け入れられるか。そうだなあ、どうしてもというなら、金を差し出せ。金だよ金。世の中金だからな」
この男は金に目がないのだ。
俗物、と思ったが、声には出さず、そのかわりいーっと唇をゆがめてやった。
「い・や・で・す。正式に依頼されて来ているんだから、ほっといてちょうだい」
その横にいた小太りのビッチィが、ひっとこちらに気づいて息をのんだ。
「ぶ、ブレイズ! ゆ、許してくれ! もうしないから! ひぃぃ――っ!」
マグマの洞窟でセレイアを襲おうとして、第二のブレイズにこてんぱんにのされたのがよほど効いたのだろう。
(まあいい薬よね)
これでビッチィも少しは大人しくなってくれたらよい。