麗雪神話~炎の美青年~
第七章 愛の涙
1
無事儀式を終えることができた族長候補たちは、それぞれの町へ帰っていった。セレイアたちもブレイズと共に、アル=ハルのいる火の部族の町へと帰った。
しかし、帰りついてみると、町の様子がおかしかった。
ぴりぴりと張り詰めた空気。
活気がなく、人の姿もなく、どこかカランとしている。
いったいこの町に何があったのだろう。
三人はとるものもとりあえず族長の天幕へと急いだ。
しかし天幕の中は無人だった。
アル=ハルも、カティリナもいない。
「いったいどういうことだろう…」
三人が途方に暮れていると、通りがかったおじさんが教えてくれた。
「ブレイズ様じゃないですかい! 急いで屋内に入って、じっとしていたほうがいい。みんなそうしてる」
「どうしてですか?」
「戦争が始まるんだよ」
その言葉を、セレイアは聞き間違えたのかと思った。
ブレイズもディセルも隣で息をのんだ。
しかし、帰りついてみると、町の様子がおかしかった。
ぴりぴりと張り詰めた空気。
活気がなく、人の姿もなく、どこかカランとしている。
いったいこの町に何があったのだろう。
三人はとるものもとりあえず族長の天幕へと急いだ。
しかし天幕の中は無人だった。
アル=ハルも、カティリナもいない。
「いったいどういうことだろう…」
三人が途方に暮れていると、通りがかったおじさんが教えてくれた。
「ブレイズ様じゃないですかい! 急いで屋内に入って、じっとしていたほうがいい。みんなそうしてる」
「どうしてですか?」
「戦争が始まるんだよ」
その言葉を、セレイアは聞き間違えたのかと思った。
ブレイズもディセルも隣で息をのんだ。