麗雪神話~炎の美青年~
「どうしてですカティリナさん! どうして! アル=ハル様がこんなことをあなたに望むと思っているんですか!?」
「だから、あなたにアル=ハル様の何がわかるというの!」
「あなたの方がわかると思っているから言っているんです! 好きなんでしょう!? アル=ハルさんのこと!」
「―――!!!」
セレイアの叫びに、一瞬カティリナは呆然となった。
そしてその顔に朱が散る。
それは恥じらいではなく―怒りの色だった。
「小娘が! 死ね!」
今度の攻撃は軌道を変えて襲って来た。
セレイアが避けようと思った先に、刃が先回りしている。
避けきれない!
セレイアが痛みを覚悟した時だった。
「そう物騒なこと言うなよ、きれいな顔が台無しだぜ?」
のんきな声が驚くほど近くから聞こえ、セレイアは目を見開いた。
すぐ目の前、カティリナの剣を、短剣で受け止めている赤い髪の人影がいる。
一瞬、ブレイズかと思った。
しかし、視界の隅に兵たちと戦うブレイズが映っている。
ではこの人影は、一体…!?
「だから、あなたにアル=ハル様の何がわかるというの!」
「あなたの方がわかると思っているから言っているんです! 好きなんでしょう!? アル=ハルさんのこと!」
「―――!!!」
セレイアの叫びに、一瞬カティリナは呆然となった。
そしてその顔に朱が散る。
それは恥じらいではなく―怒りの色だった。
「小娘が! 死ね!」
今度の攻撃は軌道を変えて襲って来た。
セレイアが避けようと思った先に、刃が先回りしている。
避けきれない!
セレイアが痛みを覚悟した時だった。
「そう物騒なこと言うなよ、きれいな顔が台無しだぜ?」
のんきな声が驚くほど近くから聞こえ、セレイアは目を見開いた。
すぐ目の前、カティリナの剣を、短剣で受け止めている赤い髪の人影がいる。
一瞬、ブレイズかと思った。
しかし、視界の隅に兵たちと戦うブレイズが映っている。
ではこの人影は、一体…!?