麗雪神話~炎の美青年~
ディセルの記憶を完全に取り戻し、神の国へ帰る方法をみつけるための旅路は、ひとまずの目的地を隣国アル=ラガハテス部族王国と定めた。
王都でみつからなかった方法も、異国へ行けばみつかるかもしれないと判断してのことだった。
王都より南東をめざしてプミラを駆り、約二週間の道のりだ。
馬車だとひと月はかかる道のりのため、セレイアのプミール、プミラが役に立った。
それでも人二人を乗せて飛ぶプミラの疲れはかなりのものだ。
ゆえに二人は時々プミラを休ませながら、荷物を背負い、歩いて旅をするのだった。
トリステアとアル=ラガハテスとの間に、あまり目立った国交はない。
ゆえに彼女らの旅路は少々さびれた町や村が続いた。
どうしてもちょうどいい場所で宿がとれず、今日のように野宿となることもしばしばだった。
最初のうちこそ二人ともなかなか寝付けずに苦労したが、今では疲れの方が勝ち、寒い外でもしっかりと熟睡できるようになった。
毛布にくるまり、眠る体勢で、いつものようにとりとめもない話をしているうちに、セレイアが急に大人しくなった。
ディセルがあれ、と身を起こして確認すると、セレイアはすーすー寝息を立てている。
その毛布が半分めくれているのを見て、ディセルはそうっと起きだした。
王都でみつからなかった方法も、異国へ行けばみつかるかもしれないと判断してのことだった。
王都より南東をめざしてプミラを駆り、約二週間の道のりだ。
馬車だとひと月はかかる道のりのため、セレイアのプミール、プミラが役に立った。
それでも人二人を乗せて飛ぶプミラの疲れはかなりのものだ。
ゆえに二人は時々プミラを休ませながら、荷物を背負い、歩いて旅をするのだった。
トリステアとアル=ラガハテスとの間に、あまり目立った国交はない。
ゆえに彼女らの旅路は少々さびれた町や村が続いた。
どうしてもちょうどいい場所で宿がとれず、今日のように野宿となることもしばしばだった。
最初のうちこそ二人ともなかなか寝付けずに苦労したが、今では疲れの方が勝ち、寒い外でもしっかりと熟睡できるようになった。
毛布にくるまり、眠る体勢で、いつものようにとりとめもない話をしているうちに、セレイアが急に大人しくなった。
ディセルがあれ、と身を起こして確認すると、セレイアはすーすー寝息を立てている。
その毛布が半分めくれているのを見て、ディセルはそうっと起きだした。