麗雪神話~炎の美青年~
2
二日目の昼、四人が休憩のため街道脇の広場にとどまっていると、同じく休憩なのか仰々しい馬車が広場に入ってきた。
とにかく大きくて派手な馬車に、ぞろぞろとこれまた派手な服装をした大勢の人々。
いったいどういった人たちなのだろう。
セレイアが興味津々でみつめていたら、ブレイズが教えてくれた。
「彼らは旅芸人です。敵国だろうが戦争だろうがなんだろうが構わず、世界中をああしてまわっているんですよ」
「旅芸人。そういえばトリステアでも見たことがあります」
ヴァルクスと二人で。
その思い出に思わず胸が詰まっていると、馬車の中からよちよち歩きの幼い子供がまろびでてきた。
「あ~そ~ぼ~!」
金茶でふわふわとした髪の、三歳くらいの男の子だった。女の子と見まごうくらい、びっくりするほどかわいい顔をしている。
迷いなくブレイズに飛びついてきたので、セレイアは驚いた。
ブレイズも驚いているだろうとその顔を見て見ると、彼は驚きと言うより、この上もなく優しい顔をしていた。
「どうしたの? 遊びたいの? いいよ、何して遊ぶ?」
「鬼ごっこ~!」
そうして見ず知らずの子供と遊び始めてしまったブレイズを見て、セレイアは思わず微笑んだ。ブレイズの性格がうかがえたからだ。
―ちょっと気は弱いけど、優しいんだ。
とにかく大きくて派手な馬車に、ぞろぞろとこれまた派手な服装をした大勢の人々。
いったいどういった人たちなのだろう。
セレイアが興味津々でみつめていたら、ブレイズが教えてくれた。
「彼らは旅芸人です。敵国だろうが戦争だろうがなんだろうが構わず、世界中をああしてまわっているんですよ」
「旅芸人。そういえばトリステアでも見たことがあります」
ヴァルクスと二人で。
その思い出に思わず胸が詰まっていると、馬車の中からよちよち歩きの幼い子供がまろびでてきた。
「あ~そ~ぼ~!」
金茶でふわふわとした髪の、三歳くらいの男の子だった。女の子と見まごうくらい、びっくりするほどかわいい顔をしている。
迷いなくブレイズに飛びついてきたので、セレイアは驚いた。
ブレイズも驚いているだろうとその顔を見て見ると、彼は驚きと言うより、この上もなく優しい顔をしていた。
「どうしたの? 遊びたいの? いいよ、何して遊ぶ?」
「鬼ごっこ~!」
そうして見ず知らずの子供と遊び始めてしまったブレイズを見て、セレイアは思わず微笑んだ。ブレイズの性格がうかがえたからだ。
―ちょっと気は弱いけど、優しいんだ。