麗雪神話~炎の美青年~
4
性格の変わった第二のブレイズは、迷いない足取りで洞窟を奥へ奥へと進んでいった。
分かれ道に来ても、すぐに進む方向を決めてしまう。どうしてそんなに自信があるのかわからない。セレイアたちはついていくだけだ。
時折現れるコウモリたちにも、まったく怯むところを見せず、むしろ短剣で鮮やかに応戦してみせていた。
それはあの日酒場で見た短剣の絶技そのものだった。
やはりあの日の青年がブレイズと同一人物だったとみて、間違いないだろう。
では、彼はヴァルクスについて知りたがっているということで、いいのだろうか…。
それはなぜなのだろう。
聞いてみたかったが、彼の足ははやく、追いつくのでやっとで、会話どころではなかった。
やがて洞窟の最奥部と思われる、広い空間にたどりついた。
そこに、吟遊詩人はいた。
煮えたぎるマグマを背景に、竪琴をかきならしていた。
「…みつけた!」
分かれ道に来ても、すぐに進む方向を決めてしまう。どうしてそんなに自信があるのかわからない。セレイアたちはついていくだけだ。
時折現れるコウモリたちにも、まったく怯むところを見せず、むしろ短剣で鮮やかに応戦してみせていた。
それはあの日酒場で見た短剣の絶技そのものだった。
やはりあの日の青年がブレイズと同一人物だったとみて、間違いないだろう。
では、彼はヴァルクスについて知りたがっているということで、いいのだろうか…。
それはなぜなのだろう。
聞いてみたかったが、彼の足ははやく、追いつくのでやっとで、会話どころではなかった。
やがて洞窟の最奥部と思われる、広い空間にたどりついた。
そこに、吟遊詩人はいた。
煮えたぎるマグマを背景に、竪琴をかきならしていた。
「…みつけた!」