ワタシの愛しの剣士様⭐
夜の町、歌舞伎町にある、華やかな夜の蝶がもてなす店、キャバクラ。そこに、私はいた。
「椿ちゃ~ん、会いに来たよ~」
「あははっ、ありがとう、元さん♪」
それはもう、とびっきりの笑顔で、常連の指名客である元さんを迎える。
『椿』とはこの店での私の源氏名だ。
赤いドレスに私のウェーブのかかった長い茶髪は生え、OLの時では絶対しない濃い化粧も、この場にいるだけで輝いて見える。
「元さん、今日も沢山癒されてくださいね♪」
語尾に♪は必須。
そしてボディタッチや甘い声は男を誘惑する技術。
私の言葉で、仕草で………
男がどこまで翻弄されるのか、楽しむのが最近の楽しみだった。
これが、私の秘密。
会社には内緒で、刺激の為に副業しているのだ。