コンビニへの道 ~短編~
1日で恐らく一番静寂な時間帯。
深い闇を張り付ける空を窓から眺めながら幼い頃の事を思い出す。
今は実家を出て、東京で夢を叶える為に日々もがき足掻いている…などと言った恰好いい事は言えないような生活を送っているが、楽しく無理のない生活を送りながら夢に携わる事を微量ながらも続けている。
私はこれでいて結構充実している気はするのである。
そんなことを思っていると、先程まで全く無かった空腹感が沸き上がってくる。
深夜というのはこれがあるから困る。
この手の空腹感は何かしらの物を腹に入れなければ、ずっと存在を主張し続けるのだ。
私は財布と携帯をポケットにいれ、家の鍵を手にしスリッパをつっかけて家を出る。
近所のコンビニへ向かう為である。
何となしに空を見上げ、薄くも光る星を意味もなく見つめ電柱にぶつかりそうになり、懲りて前を向いて歩く。
そんな何でもない事をしていると、コンビニの店内から漏れる明かりが進行方向に見えてくる。
この『深夜のコンビニ』と言うのは、不思議で店内に入ると凄く安心するのは私だけなのであろうか?
心が落ち着くのである。
ゆっくりと近づいてくる明るい空間を体で感じながら、夜食のメニューを頭の中で考える。
今日は袋入りの即席麺にしよう。
ざく切りにしたキャベツともやしが入った野菜のミックスを入れて、卵を落としたものに。
心の隅で、また太ってしまうな…と思いつつ、コンビニへと入っていく。
父が作っていた即席麺を夢見て。
「終」
深い闇を張り付ける空を窓から眺めながら幼い頃の事を思い出す。
今は実家を出て、東京で夢を叶える為に日々もがき足掻いている…などと言った恰好いい事は言えないような生活を送っているが、楽しく無理のない生活を送りながら夢に携わる事を微量ながらも続けている。
私はこれでいて結構充実している気はするのである。
そんなことを思っていると、先程まで全く無かった空腹感が沸き上がってくる。
深夜というのはこれがあるから困る。
この手の空腹感は何かしらの物を腹に入れなければ、ずっと存在を主張し続けるのだ。
私は財布と携帯をポケットにいれ、家の鍵を手にしスリッパをつっかけて家を出る。
近所のコンビニへ向かう為である。
何となしに空を見上げ、薄くも光る星を意味もなく見つめ電柱にぶつかりそうになり、懲りて前を向いて歩く。
そんな何でもない事をしていると、コンビニの店内から漏れる明かりが進行方向に見えてくる。
この『深夜のコンビニ』と言うのは、不思議で店内に入ると凄く安心するのは私だけなのであろうか?
心が落ち着くのである。
ゆっくりと近づいてくる明るい空間を体で感じながら、夜食のメニューを頭の中で考える。
今日は袋入りの即席麺にしよう。
ざく切りにしたキャベツともやしが入った野菜のミックスを入れて、卵を落としたものに。
心の隅で、また太ってしまうな…と思いつつ、コンビニへと入っていく。
父が作っていた即席麺を夢見て。
「終」