……っぽい。
「あれ、でもマムッポンは大丈夫なの?」
「マムッポン?」
全く心当たりがないような聞き返し方をした笠松に、今さらながら、マムッポンで大いに爆笑してもらい、仲直りのキッカケにしたかったのだという本日の作戦を説明する。
けしてカラダで仲直りをするのが目的ではなかったのだと、熱く語りながら。
「飲んでないですよ」
「え? そうなの?」
「俺、そんなのがなくたって、いつでも先輩にギンギンだし。何回かやったあとのとっておきにするつもりで飲みませんでした」
「どんだけやるつもりだったのよ……」
25歳の性欲もハンパないーっ!
ああでも、こういうのが笠松らしいかも。
私といるばっかりに、無意識にぬか喜びできない体質になってしまったというか、なんというか……いやはや、本当に申し訳ない限りだ。
「今度、元カノのこと、全部話しますね」
「うん」
今までにつき合ってきた人には、元カノのことをあれこれ思って知恵熱を出しそうになったことはなかったし、今の彼女が私ならそれで構わないと思ってきたけれど……笠松は。
笠松のこととなると、やっぱり違う。
私も笠松が好き……なんだな、絶対。