……っぽい。
千晶さん、千晶さん……。
口の中で小さく彼女の名前を反芻しながら、確かに乳を出す前に千晶さんのことを色々と考えていたなあ、と思い当たる。
はっ! となると。
「あれ、私のコレって、知恵熱?」
「おそらくは。じゃなかったら、先輩があんな氷プレイなんかで風邪を引くわけないじゃないですか。俺だってそこまでサディストじゃないんですよ? 節度はわきまえているつもりですし、なんてったって、先輩アホだし」
「うっ……」
さっきからアホと連発されていることに対してか、笠松も数日前のあの氷プレイを思い浮かべていたことにギクリとしてか、咄嗟に返す言葉が見つからず、詰まってしまう。
常駐医がいるというのになんて会話をしているのだと思うけれど、あの時のことを思い出し、もっと苛めてほしいと思う私は、自分でも認めてしまえるほど、悲しいかなMであった。
やーん。
私ってばMじゃなかったはずなのに、この短期間で笠松に色々と仕込まれちゃったわよ!
恥ずかしーっ!
「……先輩、ここ医務室なのでクネクネしないでください。もっとすごいの今度してあげますから、今は話を戻しましょう」
「やだ、クネクネしてた!?」
「クラゲ並みに」