……っぽい。
マムッポン、俺が新調してあげたネグリジェ、スタミナ満点ハンバーグ……田原さんの言ったことを迂闊に信じるわけではないが、もしかしてこれって、先輩からのOKサインなんじゃ!?
ニヤける口元をどうしても隠しきれず、田原さんに脇腹をツンツンつつかれてしまった。
でも、あんな感じでも告白をしているわけで、先輩の態度もなんだか俺を意識しているようなところがあったし、ケンカが功を奏してやっと俺の気持ちが届いたのかもしれない!
棚ボタ的ではあるけれども!
「お先に失礼します!!」
「あいよ~」
マムッポンをビジネスバッグにしまい、田原さんに直角に頭を下げると、営業日誌なんて書いてられるかー!! と急いで課をあとにする。
気分はもう、やる気満々だ。
ヒラヒラと手を振って見送ってくれた田原さんを視界の端に捉えつつ、今夜ばかりは田原さんの情報通に心から感謝しますと手を合わせる。
だってだって。
こんなのもう、精神的にも体的にも俺を受け入れてくれる準備そのものじゃないですか。
いつもバカだのアホだのクラゲ脳だの、珍獣だのと暴言を吐いてすみません、先輩にもちゃんと“好意”を受け止められるだけの知能が備わったのですね!飼育員は感無量です!