……っぽい。
とりわけ同居については早い段階から課長に打ち明けていて、課長の彼女である大崎ちゃんにも同じタイミングで打ち明けていたので、彼女のナイスフォーローには全く頭が上がらない。
「ありがとう!」と廊下を走りながら大崎ちゃんにお礼を言うと、彼女はにっこり笑って「あとのことは、あたしに任せてください!」と胸に拳を当てて力強く頷いてくれた。
その横に真山課長も加わり、大崎ちゃんの頭に優しく手を添えると「僕たちに、でしょう?」とすかさず訂正し、突拍子もない私の行動と大崎ちゃんの“あたしに”発言に半分ずつ呆れたような顔をして「頼みましたよ」と。
そう言って、私を快く送り出してくれた。
会社を出ると、途端に暑さが襲う。
9月に入ったといってもまだまだ暑い日が続いており、朝の天気予報によると、今日の最高気温は平気で真夏日を超えるらしい。
いつ大崎ちゃんから笠松の搬送先の病院や新幹線の発着時間を調べてくれた連絡が入るか分からないので、連絡が入ったらすぐに気づけるように、駅に向かって走り出しながら鞄からスマホを取り出し手に握って準備する。
ついでに時刻を確かめると、午後2時。
どうりで暑いわけである。