奥手少女
「あー、わりぃ。」
「ははーん…凪、唯ちゃんを妄想してたな?」
「残念ながら川藤とあいつの事を考えてた。」
妄想という言い方は嫌だ。
だから、考えてた。に言い換えたが、
樹里には無駄だったようだ。
「…唯ちゃんの事を妄想してんじゃん」
考えて何が悪い。この頭は
川藤の事を考える為にあるんだよ。
「こら!相馬!静かにしろ!」
「なんで俺だけなんすか!
凪も話してたんすよ!?」
「お前の声が大きすぎる。
真面目に体操しなさい。怪我してもしらんぞ」
「へーい…」
ざまぁみろ。妄想なんて言い方するからだ。樹里は体操を本気でやりだした。
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