奥手少女
「唯、もう明日卒業だよ?
凪君に伝えたの?」
痛い所をついてくる沙耶。
「…まだ。」
「やっぱり…でもさ、ずっとそのお守り持っていたらさすがに凪君も気付いているんじゃない?……それはないか
凪君は鈍感だからね」
…まただ。沙耶は私より凪の事を知っている。私より…沙耶の方が凪に近い気がする…
「なんで沙耶はそんなに凪の事を知ってるの…?」
沙耶は驚いた顔をした。
「無料のトークアプリで凪君の相談にのってるの。ごめんね?心配になったよね?」
優しい沙耶。なのに私は…
勝手に沙耶を疑っていた。ごめんね、沙耶。沙耶が人1倍優しい事は私が1番知っているのに…。
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