先輩でも妬くんです。
「はぁ、はぁ、…ふぅ。練習なしにしてはまぁまぁだよね!!」
「うん、2位通過だし!優勝狙えるね!」
足を解きながら歓喜の声をあげる。
俺たちのクラスは今総合点数も1位。このままいけば優勝できるのだ。
「あ、あれって…」
「2ー3だね!速いなぁ〜!」
春日たちのクラスだった。他にも3年のクラスがある中で3位をキープしていた。
そろそろアンカーにバトンが渡る。
1位と2位が同時にバトンを繋ぐ。
3位は変わらず2ー3だった。
俺たちは夢中で応援した。追い抜いては抜かされての繰り返し。
しかしギリギリで俺たちが1位でゴールできた。
ほっ と一息ついたとき、丁度春日たちがゴールしていた。
結果は5位。2年生なのに3年のペアを3組も追い抜いてることになる。
本人たちは落ち込んでる様子だけど、すごいことだ。
みんながまだざわめいてる中、俺は生徒会のテントに戻り、放送をかけた。
『生徒のみなさんはクラスごとに並んで座ってください。間もなく閉会式です』
こうして、体育祭は終了したのだった。