先輩でも妬くんです。



…そういえば、この腰に松山くんも触れていた。


競技だし仕方ないことだ。それに俺だって城田さんの腰に手を回してた。


…なのに何で、こんな黒い感情が心の中を渦巻くんだろう。



気づいたらこんな言葉を口にしてた。




「松山くんと…楽しそうだった。」



「………はい?」



ぽかんとした春日の顔が浮かぶ。
俺は頭を上げずに続けた。



「春日は…松山くん好き?」


「はい。」




………即答かい。

「友達としては…」と言葉を続けている春日。何回も「松山くん」と言葉に出す春日。


自分が出した質問に答えてくれてるだけなのに、春日の口から出る「松山くん」を止めたくて……


春日の腕を強引にひっぱって、キスした。



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