わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【前編】〜
「明美、よく聞いてくれ」
「…?………う、うん……」
いきなりらしくもない真剣な表情にかわった広樹を見て、何故だか私も背筋をのばしてしまった。
そんな広樹の回りに、3つの小さな光が飛ぶ。
「わっ、何これ………?」
ふわふわと浮く一点の光。
広樹が手をかざすと、3つの光は1つにまとまった。
「………これは、ここあ、真理、そして智哉の魂だ」
「…………たましい?」
「そう…魂」
聞きなれない言葉に耳を疑う。
魂ってことは、皆死んでしまったみたいではないか。
あれは、夢だったんでしょ?
「待ってよ広樹…皆は、死んでないよね?」
「…………………………。
死んだよ…皆。
ここあも真理も、智哉も。
そして――――――俺も」
「…嘘………………………」
夢じゃ、なかったの?
まさか…現実だと思っていたのが…夢?
今見てたのは?
全部夢?
これも…………夢?