わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【前編】〜
「嘘だ……」
「嘘じゃない」
「嘘だよ……嘘だ嘘だ!」
「嘘じゃない!!」
「やだ!聞きたくない…!!」
「明美…!頼む…聞いてくれ…!」
「っ…………」
耳を塞ごうとした手を広樹のしっかりとした手で捕まれてしまう。
この感触…広樹だ。
間違いない。
どうしよう。
これじゃあ否定したくても出来ないよ……。
皆は死んでないって…広樹は生きてるって信じたくても、出来ないよ………!!
「うわああぁぁあぁあっ!!!」
「……………」
私がその場に崩れ落ちると、広樹は無言で背中を擦ってくれた。
「うぇっ………ひっく…うわぁぁあっ……!」
私の叫びが…嗚咽が止まるまで何度も何度も、ただぽんぽんって。
本当、生きてるみたいだ。
………これ以上泣いてたらダメ。
広樹の話を聞かなきゃ。