わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【前編】〜
「明美…俺達、友達だと思ってたのにね」
「智哉まで………っ」
置いていくんだ。
友達じゃなかったの?
そんな声が後ろからずっと聞こえている。
やめてよ………もう…。
それを振り払うように私は足を動かした。
足を止めてしまったらきっと飲み込まれてしまう。
…………まさかとは思うけど、広樹までそんなこと言わないよね?
もし言われたら…私は立ち直れなくなる………。
大丈夫…………皆は私を助けてくれるんだ。
私は皆を信じる。
こんな幻覚に騙されて佐久間に追い付かれなんかしたら、皆に合わせる顔もない。
皆のためにも私は生きる…!
絶対にここから出てやるんだからっ…!