わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【前編】〜
「………私が、何回やめてって言ったと思う?」
「あ、ぁっ………ごめん…ごめんなさい…」
「……………………。
………こんなとき、あなた達なら…何て言うかな」
ぼそぼそと話ながら近付いてくるその姿は、まさに恐怖の対象となる。
唯一の救いは、外見は普通のボサボサ頭の女の子であって、グロテスクなものじゃないこと。
「………『ごめんで済めば警察はいらないのよ』…………かなぁ」
「ひっ………!?」
「ふふっ……あなたでも、怖がるんだね…
………………ばいばい、また後で」
まるでスローモーションのように見えた一瞬で、嬉しそうに微笑んだ佐久間の手が私の顔に迫る。
嫌だ。怖い。
まだ死にたくない。
「さく…っ佐久間…っ!
ごめんなさい…ごめんなさい!!」
叫びながら、迫り来る手を見つめ続ける。