わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【前編】〜
「………………あーもう気味悪い!!
さっさと先いこっ」
背中にさっきからずっと走ってる悪寒を降りきるようにして走り出す。
音楽室から出て階段を1階までかけ降り、怖さで忘れていた呼吸を開始した。
「………はあっ…」
普段なら階段をかけ降りたくらいじゃ息切れなんてしないのに…
壁に寄り掛かって息を整えながらそんなことを思っていると、上から微かに足音が聞こえた。
………階段を降りてくる。
「………明美っ!!」
「広樹!………えっ?なにっ!?」
「話はあとだ!」
今私が降りてきた階段から姿を現した広樹は、私を見るなり腕を掴んでそのまま走り出した。
何度も転びそうになりながら、そのあとをついていく。
なに…?智哉はどうなったの?