わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【前編】〜
「隠れるぞ、明美!」
「うん…?
あっ、そこはっ…!!」
広樹の行動についていけずただついていっていた私は、広樹の手が扉に掛かったのを見て現実に引き戻された。
その教室は……真理が殺された場所だ。
言い終わる前に広樹に連れ込まれ、私はさらに言葉を無くした。
「うわ、なんだよこの血…怪我って量じゃねーぞ…」
「……………何でよ」
「は…?
どうした、明美?」
「……何でないのよ」
「無いってなにが――」
「――真理の死体よ!!」
そう…そこにはここあと同じく、大量の血だけが残されていて…
真理は、いなかった。