わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【前編】〜



「さて…そろそろ行くか」

「うんっ……広樹、もう大丈夫?」

「あぁ。明美のお陰で、楽になった」


良かった、とまたはにかんだ私は、広樹に肩を貸した。


二人で保健室を出て、職員室を見る。


佐久間は少し退屈そうに職員室のドアにもたれ掛かって待っている。


近付いていった私たちに気付いて顔をあげ、そして職員室の中に入っていった。


気のせいかもしれないけど、なんだか嬉しそうだ。


私たちが助かることを祝ってくれてるのだろうか。


少し、いじめていて悪かったなぁと考えてしまう。


ここから出るとき、佐久間にきちんと謝ろう。


こんなに助けてくれたんだ。


感謝もしよう。



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