わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【前編】〜





そうだ、左目は?


机の上の鏡を覗くと、そこにはいつもの私がいた。


左目はきちんとある。


顔色もいい。


ただ、寝癖が酷い。



「………………夢?」



さっきまでのは、夢だったのだろうか。


……………………。


じゃあ、みんな生きてる……?


「…………メール」


充電器から携帯をとり、広樹にメールを送る。


無難に、おはようと送ってみた。


するとすぐに返信が来たけど……


おはよう。
お前が朝早くからメールなんて珍しいな


それだけだった。



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