わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【前編】〜
―――ピンポーン
インターホンを鳴らすと、寝起きなのかまだ眠そうな真理が出てきた。
私が真理の家に逃げてくるのはよくあるから、真理は快く中に入れてくれた。
真理は一人暮らしってわけじゃないけど…でも、あまり人がいるのを見たことがない。
だから急に押し掛けても大丈夫なのだ。
「また両親が喧嘩してるの?
大変だね~」
「ん…今日は父親が帰ってくる前に逃げてきたから大丈夫」
「そっか!」
………朝食を食べながら私と話をするその姿は、紛れもなく真理だ。
やっぱり、夢だったんだ。
そうだよね。
幽霊とか…そんなの、あるわけない。