わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【前編】〜
イジメノホンシツ
「おっはよーっ!」
「おはよう、3人とも」
「お?はよ、明美、真理!」
「おはよぅ~!」
「あぁ、おはよう」
真理が元気に挨拶して、次に私。
いち早く振り向いて笑顔を見せたのが広樹で、私に抱き付いてきたのはここあ、最後に微笑んだのは智哉。
皆いつもと変わらない。
皆生きてる。
それが嬉しくて無意識に笑顔になる。
「あれぇ、明美ちゃんなんか嬉しそう!
何かいいことあった~?」
「んーん、なんにも。
楽しいなって思っただけよ」
「………うお、明美がデレた。
明日は雪だな」
「広樹?何か言った?」
「いえ、何も!」
そうよね。こんな時期に雪なんて降るわけないよね。
私が睨み付けたら、広樹はぱっと笑顔になった。
目が泳いでるし、笑ってないけど。
やっぱり友達かぁ。
少し悲しいけど…でも、死んでないんだから。
良かったよね。