わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【前編】〜
「あーっ佐久間ちゃんだー!
おはよぅ!」
「っ!!
お、おはよう………」
「はぁ?なんつった?
全然聞こえねーんだけど…」
「あ……その……ごめんなさい………」
「私も聞こえなーい!智哉は?」
「佐久間には声帯が無いんじゃないか?
声が出せないんだったら、聞こえないのも無理はない」
「わーっ、そうだったのぉ、佐久間ちゃん?
かわいそーっ!!」
私が黙っていても佐久間を弄る声は続いていって、勝手に笑い声が起こる。
「よーし、じゃあ智哉に手術してもらおっか!
手術室へゴー!」
真理がふざけて手を引くと、佐久間は少し抵抗する。
だけど、広樹が早く行けと佐久間を蹴ると、大人しくついていった。
「おいおい…俺は手術なんて出来ないよ」
と言いながらもここあと共にその後に続く智哉。
「ははっ、面白いものが見れそうだな。
ほら、明美。早く行こうぜ」
「………そうね」
私たちも続いて教室を出る。
移動した先は、体育館裏のもう使われなくなったトイレ。
よくいじめる時に使う場所だ。