わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【前編】〜
「はーい、じゃあ寝転がってねー!」
「きゃっ………」
どん、と真理が佐久間を押して、佐久間は汚いトイレの床に座り込む。
智哉が、モップを手に佐久間に近付いていった。
モップって言ってもここにあるくらいだから、ものすごく汚い黒ずんだやつ。
「やめ……やめて………」
「じゃあ手術しようかな」
智哉は冗談混じりにそう呟くと、汚いモップを佐久間に押し付ける。
佐久間の顔が、服が、手足が、黒く汚れていく度に笑い声が広がる。
「はいはーい、どいてどいてーっ!」
どこから持ってきたのか、ここあの手にはハサミが握られていた。
ぐっと髪の毛を鷲掴みにされた佐久間はやっとそこでこれから自分が何をされるのかを察したようで、顔が恐怖に歪んでいった。