わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【前編】〜





「い、いや…………!
髪の毛は………!」


「はいっ、行きまぁす!」


ジャキッと、鋭い音。


黒髪が、さらさらと下に落ちた。


「あ………あぁ………」

「きゃははっ、お似合いー!」


ザクザクと斬切りにされていく髪の毛は、やがて見るも無惨な形になった。


「おーい、これで洗い流してやろーぜ!」


そう言って広樹が持ってきたのはバケツいっぱいに入った濁った水。


両手に1つずつ持っている。


「広樹、それどこから持ってきたのよ」

「そこの川から汲んできた!」

「流石広樹くん~!仕事はやぁい!」


片方をここあが受け取ると、広樹と二人で一気にトイレにぶちまけた。


「うぇっ………ひっく………」


頭からそれを被った佐久間は泣きじゃくる。


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