わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【前編】〜



「真理はきちんと授業受けてるけど出来ないから、仕方なく教えるの。
授業も受けないバカに教えてあげる義理はない」

「ぐさーっ………やっぱり授業受けろってことかよ」


わざとダメージを受けたような仕草をする広樹にくすっと笑い、教室に戻る。


そういえば智哉とここあがいない。


先に教室に帰ったのかな、と思い教室に向かう足が小走りになる。


するとすれ違った先生に、


「仕方のない理由があったとは言え、きちんと先生に言ってから授業を休みなさいね」


と言われた。


は?どゆこと?


仕方のない理由ってなに?


とりあえず、


「あ、はい…すみません」

「いいのよ、わかってくれれば。
明美さんはいつも真面目だものね」


よし。


一限目の授業が社会で良かった。


優しいおばさんの先生だから、きっと智哉に上手く騙されてくれたんだろう。


それにしても智哉はすごいなぁ…


どんな理由を言ったんだろ。



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