彼女。 (短)
最初はその優しさがごく単純に嬉しかった。




だが次第に、その嬉しさが不満に変わってきた。




俺がどこに行きたいか聞いても、いつもまりかの答えは
『実が行きたいとこならどこでも』



何が食べたいか聞いても
『実が食べたいものならなんでも』





たくやにその事を言うと『あんな可愛い子がそんなに尽くしてくれて最高じゃねぇか!』


その一言だけだった。



確かにいちいちケチをつれられるよりマシだ。



だけど…


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