彼女。 (短)
廊下で度々すれ違う彼女。



そんな彼女を俺の目はいつも追っていた。




『実またあの子の事見てる!!』




俺の視線の先に彼女がいることに気付いたのは、1年の時からのクラスメイト、たくやだ。




『見てねぇよ』



俺はふいっ、と視線を変える。





『嘘付け!あの子のこと気になってんだろ?しょっちゅう見てるじゃんか!』




ニヤニヤと笑いながらたくやが俺に追求する。




『…だったらなんなんだよ』



俺は開き直って言い返した。



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