彼女。 (短)
次の日の朝。

登校の時間にまりかがうちへ迎えに来る。


一緒に学校へ行くのさえ、俺からもちかけたことだった。




俺はまりかに聞いた。




『おまえ、俺が好きか?』




『え?!』




まりかはビックリした顔をして、少し俯いた。




そして言った。



『嫌いだったら付き合わないよ』






この言葉で俺の中の何かが音を立てて崩れた。



そうか、まりかは俺の事を好きじゃない。
もし好きならはっきり『好きだ』と言い返せるはず。




俺は走り出した。

まりかは驚いている。



『実?!』



俺はまりかの声を無視した。




何で今更気付いたのだろう。
もっと早く気付いたはずだ。
いや、とっくに気付いていたのかもしれない。信じることが怖かったんだ。



…まりかは俺を好きじゃない。





付き合うことになった日だってきっと俺が怖くて断れなかったんだ…




俺達もう…終わりだな…
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