ウィルス
火は鎮火されたが、舞は助からなかった。






由紀と香苗は道の上に座り込み、煙を上げている家を見ていた。










「何なの…何なのよ！」







香苗は完全にパニックに陥ってしまっていた。







由紀はパニックにはならなかったが、気力がなくなってしまっていた。








由紀がボーっと辺りを見回すと、道の上に舞の携帯があるのを見つけた。








由紀は走って、それを拾った。








舞の携帯は開いており、画面にはメールが映っていた。









「な、何これ……？」





メールには赤い文字でこう書かれていた。









『飛べぬ鳥はただただ落ちるのみ』









そして、その文の上には同じ赤い色で何とも気味の悪いドクロが描かれていた。
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