ウィルス
「香苗…」




「私、見てみる。」




香苗の言葉に由紀は自分の耳を疑った。






「何言ってるの!ヤバいよやめときなよ!」




「でも、舞が最後に残したメールなんだよ?何か…関係があると思わない?」








「でも…」







由紀の説得を聞かず、香苗は、ゴメンと彼女に謝ってからメールを開いた。












メールの中身は…













空だった。










「何も…書いてない?」



「どういうこと?」







2人は呆気に取られ、少しだけ安心した。









「何だ…何もな…!」
「…!」








しかし、2人の安心は簡単に砕かれてしまった。










香苗の携帯画面の上部に赤い染みが出てきたのだ。








そして、その染みがダラダラと画面の下の方へと垂れていき、あっという間に香苗の携帯画面は真っ赤になってしまった。
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