ウィルス
「な、何よこれぇ!どうなってんのよ!」






香苗はクリアキーや電源キーを押しているが、携帯の画面は何も変わらない。








いや、変わった。









真っ赤だった画面の上の方から、赤い染みを洗い落とすように白い画面が現れたのだ。









そして、そこに映ったものを見た瞬間、香苗は叫びながら携帯を放り投げた。











携帯は道の上を跳ね、画面を上にして止まった。








『炎好きな彼女は嬉々としてその身をくべる。』









白い画面に赤い文字が残り、更にその上には舞の携帯と同じく、赤いドクロが描かれていた。
< 15 / 37 >

この作品をシェア

pagetop