ウィルス
食事を終えた由紀達はまた街をブラブラと歩いた。







お腹が膨れたせいか、2人は大分安心していた。








「あ、ねぇ香苗。ここにさ新しいショッピングビルが出来るらしいよ?一緒に来ようね。」







「うん。そうだね。」





香苗は笑って由紀に返した。








そういえば、香苗今日初めて笑ったな…









由紀は香苗が元気を取り戻したことをまるで自分のことのように喜んだ。









「あ~ぁ、あんなメールなんか見なきゃ良かった。早くラクになりたいよ。」







由紀の後ろを歩く香苗が不満そうに呟いた。




「だから、見るなって言ったじゃん。でも何もなくて良かったよね。」








由紀は笑って振り返った。







「アレ?香苗?」







香苗は大分後ろの方で立ち止まっていた。







「おぉ~い、何してんの?」
< 23 / 37 >

この作品をシェア

pagetop