ウィルス
「おふぁよ~」





翌朝眠い目を擦りながら香苗が教室へとやってきた。







「おはよー」




「ふぁ~あ。由紀は朝強いね~あたしとおんなじ電車で帰ったのにさ~」








香苗は再び口に手を当てて欠伸をすると、何かに気付いた。







「あれ~舞は?」





「まだ来てないみたい。あ、今来た…舞~おは…」









由紀はそこまで言って声を失った。






「どうしたの由紀。ユーレイでも見たような…」






笑いながら振り返った香苗も舞を見つけた途端に驚いていた。







「ちょ!どうしたの、舞、クマひどいよ。」








由紀達が昨日会った舞が別人かと思うほど、今朝の舞の顔はひどかった。








髪はボサボサで、血走った目の下には大きなクマができており、頬は少しこけていた。









舞の異変に気付いたクラスメイト達がざわめきだしたので、由紀と香苗は舞を急いでトイレへと連れていった。
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