知りたくなかった本当の気持ち
電話って少々抵抗あるんだよな。
一般的にはそうだろうけどさ。
「気が向いたらね」
なんて言った私は、ケータイをカバンにしまった。
「そろそろ帰ろうか」
まだ帰りたくない気がするけど、私は切り替えた。
「そうだな。
俺んとこ、母さんが待ってるし」
「え?!急ぎ?
それなのに寄り道して良かったの?」
私か強引に寄り道させたのはわかってるけど...。
まさか先約がいたとは...。
「ちょっとくらい良いと思うよ。
断らなかった俺も悪いんだし。
ほら立って」
そう...。
体を起こしてた私は、立ってた彼の隣に立ち上がった。