知りたくなかった本当の気持ち
「え、何で知ってるの?」
ペットボトルの蓋を閉めながら訊いた。
「私の情報網を舐めないでよね」
なんて言う里桜は、誰から聞いたのか教える気配を見せない。
「てか、デートじゃないし」
私はそっぽを向きながら答える。
「またまたぁ~。
一緒に買い物なんかしたくせに」
え、中身まで知ってるの、里桜。
このパターンは、本人に聞いた感じかな。
「で!どうなのよ?
あたしと來奈の仲でしょー。
ちゃんと言ってくれてもいいんじゃなーい」
里桜が...怪しい目をしている...。