知りたくなかった本当の気持ち
また昨日みたいに迫られちゃ、堪ったもんじゃないから。
「この前は...悪かった」
えっ?
アイツが謝った?
そして若王子も椅子に座る。
今までコイツが私に謝ってきたことなんて...あったっけ?
「いいよ。
どうせまた同じようなことされるし。
謝ったってどうせ口からの出任せでしょうし」
私はどうしてもコイツに対しては卑屈になってしまう。
私だって若王子にとって、嫌な態度をとってるのかな。
「とにかく!これだけ?
なら私は教室に...」
戻ろうとしたら彼は無言で私の前に立った。
無言の威圧感が、私の動きを封じる。