知りたくなかった本当の気持ち

あんたはもう少し王子君と向き合わなきゃ。


もう王子君だって、昔と違って來奈に嫌なことしないだろうし。


來奈だってもう子どもじゃないし。


二人は成長してるんだよ。


だから來奈、少しは王子君に優しくしなくちゃ。


それに王子君、來奈に嫌なことしてないでしょ」



里桜が...すっごい大人みたい...。


私びっくりして、呆気にとられていた。



「確かに昔も変わった所はあるけど...


なんか新しく私に迫ってくるようになった」


「迫る?」


「うん...。

それになんか一緒にいようとしてくるし」



今までのことを回想してみる。



するとなぜかアイツのドアップの顔が思い浮かんでくる。



だからアイツの顔以外で思い出そうにも...なぜか思い出せない。



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