知りたくなかった本当の気持ち
と言うと、彼は私のカバンを掴んできた。
......そういう余計なアクションは要らない。
「生徒会か?」
「違うよ!
図書室で勉強するの」
無理やり捕まれていたカバンから、相手の手を引き離した。
そして図書室に向かう。
何も言わなくても帰るのかと思ったから。
図書室のドアの前で止まる。
「何で着いてくるの」
クルッと回って振り返り、嫌々訊く。
「ん?
俺も一緒に勉強しようと思って」
その言葉にはぁーとため息をつく。
何も私とやらなくていいじゃん。
「邪魔しないでよね」