知りたくなかった本当の気持ち
「そーいう風磨くんは何位だったの?」
「俺か? 俺は~安定の50台」
確か前に訊いた時も、50何位とか言ってたな。
「ホント、安定してるね」
私の学年は150人くらいいるから、風磨くんの順位はいい方だ。
「じゃあ俺、そろそろ部活行く準備するわ」
「どうぞどうぞー」
風磨くんは、自分の席に戻っていった。
そして手が止まってた事実に気がつくと、ちょっと照れる。
「ふん。 まだ帰る準備できてなかったの。
ったくもー。
風磨と話してるからだよ」
と、横から怒りながら入ってきた里桜。