知りたくなかった本当の気持ち
どうしたの、広井くん。
こんな人だったんだ。
「そんなこと聞いたら…私だって会長はすごいと思うよ」
「しかも副会長、会長に言ったらしいぜ。
何で自分一人で進めるんだよ。
少しくらい副である俺にも協力させろって」
「そっか……」
私はあまり返事をしなかった。
やっぱり会長はすごい人なんだなって思って。
それから私たちは、3年2組の教室に着いた。
ちらほら教室にいる生徒もいたけど、気にせずにさっさとドアの調子をよくすることにした。
だけど正直、ドアの立て付けをよくすることなんてできない。
「紙持ってて」