知りたくなかった本当の気持ち
意外といいヤツ!?
若王子のこと、嫌いなはずなのに…。
私の心は揺れ動いているのであった。
そんなある日の昼休みの時間。
私はトイレから戻り、教室に戻ろうとすると。
「ねぇ。 あなたが秦野さんだよね?
初めまして。
あたし、栗橋と言います。
康弥(ヤスヒサ)君と同じクラスの」
そう言われ、数人が私に群がってきた。
そして私に名乗った唯一の女の子は、見ての通り女王様タイプ。
皆で睨みを利かせ、私に威嚇しているようだ。
「ちょっといい?」
栗橋さんじゃない人が、私を無理矢理どこかに連れて行こうとする。
それを合図にして、周りにいる人が歩き始めた。
そういえばこの人たち、見たことある。